非定型顔面痛

a.病態と神経ブロックの適応

顔面の疼痛を生じる疾患の中で,器質的異常所見がなく,三叉神経痛などが除外された後に残る分類不可能な顔面痛が非定型顔面痛と定義される.若い女性に多く,疼痛部位は三叉神経の支配分節に-致せず,片側性ときには両側性で,目の周囲,前頭部,頬部,鼻部,上顎部,下顎部などにみられる.

疼痛の性状は持続性で,疼くような,焼けるような,締め付けられるようなといった漠然としたもので,天候,疲労,感情などの影響を受ける.疼痛に随伴して顔面紅潮,結膜充血,鼻閉,流涙,鼻汁

過多などがみられることもある.

病因として脳血管障害,三叉神経末梢枝の障害,心因性因子など種々考えられ,治療法は確立しておらず,薬物療法(抗うつ薬や抗不安薬など),心理療法や神経ブロック療法を用いることになる.

b.神経ブロック治療指針

①星状神経節ブロック:急性期(1~2ヵ月間)は3~4回/週の頻度で行ない,その後は1~2回/週程度とする.

②三叉神経末梢枝ブロック:星状神経節ブロックと併用して,疼痛領域の三叉神経末梢枝を局麻薬でブロックする.

③トリガーポイント注射:圧痛点が明らかな場合は,星状神経節ブロックと併用して行なう.

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※「ペインクリニック治療指針」から抜粋

a.病態と神経ブロックの適応

顔面の疼痛を生じる疾患の中で,器質的異常所見がなく,三叉神経痛などが除外された後に残る分類不可能な顔面痛が非定型顔面痛と定義される.若い女性に多く,疼痛部位は三叉神経の支配分節に-致せず,片側性ときには両側性で,目の周囲,前頭部,頬部,鼻部,上顎部,下顎部などにみられる.

疼痛の性状は持続性で,疼くような,焼けるような,締め付けられるようなといった漠然としたもので,天候,疲労,感情などの影響を受ける.疼痛に随伴して顔面紅潮,結膜充血,鼻閉,流涙,鼻汁

過多などがみられることもある.

病因として脳血管障害,三叉神経末梢枝の障害,心因性因子など種々考えられ,治療法は確立しておらず,薬物療法(抗うつ薬や抗不安薬など),心理療法や神経ブロック療法を用いることになる.

b.神経ブロック治療指針

①星状神経節ブロック:急性期(1~2ヵ月間)は3~4回/週の頻度で行ない,その後は1~2回/週程度とする.

②三叉神経末梢枝ブロック:星状神経節ブロックと併用して,疼痛領域の三叉神経末梢枝を局麻薬でブロックする.

③トリガーポイント注射:圧痛点が明らかな場合は,星状神経節ブロックと併用して行なう.

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※「ペインクリニック治療指針」から抜粋