三叉神経麻痺

a.病態と神経ブロックの適応

片側の顔面に感覚鈍麻がみられる三叉神経障害は,ウイルス感染が主因と考えられており,数週間の経過で自然に改善することが多い.しかし,椎骨動脈による三叉神経の圧迫,多発性硬化症,強皮症,転移性腫瘍,悪性リンパ腫など器質的疾患に伴う神経脱落症状として発現する場合もあるので,原因の精査が必要である.ウイルス感染が疑われる場合には,抗ウイルス薬の投与とともに,星状神経節ブロックを行なうことによって治癒を促進する.

b.神経ブロック治療指針

①星状神経節ブロック:急性期(1~2ヵ月)には3~4回/週の頻度で行ない,その後は1~2回/週で改善するまで継続する.

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※「ペインクリニック治療指針」から抜粋