突発性難聴

a.病態と神経ブロックの適応

突然発症する一側性の感音性難聴であり,耳閉感,耳鳴りやめまいを伴うことが多い.病因として,ストレスや音響刺激を背景にした内耳血行障害説が有力視されている.聴神経腫瘍の初発症状のこともあるので十分な精査が必要である.

治療はステロイド,循環改善薬,代謝賦活薬,血管拡張薬やビタミンB群などの組み合わせによる薬物療法が第一選択となるが,星状神経節ブロックと高圧酸素治療の適応があり,治療開始が発症後10日以内であればより効果的である.

b.神経ブロック治療指針

①星状神経節ブロック:発症早期より1回/日の頻度で,連日20~30日間行ない,オージオグラム検査で改善がみられる間は治療を継続する.高圧酸素療法との併用がより有効である.

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※「ペインクリニック治療指針」から抜粋