頸椎椎間関節症
a.病態と神経ブロックの適応
頸部脊柱管の後方支持と前後屈・回旋運動に関わる椎間関節あるいはその周囲から生じる疼痛で,関節構造物の一部が関節内に絞扼されたり,炎症や関節症性変化によって起こる.椎間関節造影時に誘発痛がみられ,局麻薬注入によって疼痛が消失すれば,責任関節との確定診断となる.
b.神経ブロック治療指針
①椎間関節ブロック(関節内注入法と後枝内側枝ブロック法がある)
(1)関節内注入法:透視下に,針先が当該椎間関節内にあることを造影剤注入で確認し,局麻薬とステロイドの混合液1~1.5mlを注入する.
(2)後校内側杖ブロック法:透視下に,当該椎間関節に分布する上下の後枝内側枝をブロックする.
②後枝内側枝高周波熱凝固法:慢性期で,椎間関節ブロックの除痛効果が一時的な場合は高周波熱
凝固法を考慮する.その有効期間は6ヵ月程度である.
③星状神経節ブロック:上肢の異常発汗や冷感など交感神経緊張が強い場合は2~3回/週の頻度で,10回ほど行なう.
④トリガーポイント注射:側頸部の圧痛点に2~3回/週の頻度で行なう.
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※「ペインクリニック治療指針」から抜粋