特発性肋間神経痛
a.病態と神経ブロックの適応
いわゆる肋間神経痛は脊椎疾患,帯状疱疹や開胸術後など症候性の場合が多いので,それらの基礎疾患を除外する必要がある.基礎疾患が存在しないことと,試験的肋間神経ブロックの有効性を確認して初めて特発性肋間神経痛と診断できる.
b.神経ブロック治療指針
①肋間神経ブロック:当該分節の肋間神経ブロックによって局麻薬の効果時間は確実に除痛され,その後も軽減傾向がみられれば,1~2回/週の頻度で繰り返す.慢性期で除痛効果が一時的な場合は,高周波熱凝固法を考慮する.
②神経根ブロック:肋間神経ブロックで不十分な場合に行なう.神経根損傷の危険性もあるので,10日から14日に1回の頻度で,同一神経では3回程度までにする.
--
※「ペインクリニック治療指針」から抜粋