大後頭神経三叉神経症候群(Great Occipital Trigeminal Syndrome : GOTS)
a.病態と神経ブロックの適応
第2,3頸神経と三叉神経の一次求心性ニューロンは三叉神経脊髄路核に収束する.後頭神経領域の病変や椎間板ヘルニア,環軸関節障害などで上位頸神経が刺激されると,目の疲れやまぶしさなどの眼症状と眼窩周囲部痛が生じることがある.薬物療法はカルバマゼピンと非ステロイド性抗炎症薬の内服を行なう.効果が不十分な場合は,神経ブロックを行なう.
b.神経ブロック治療指針
①後頭神経ブロック:急性期(1~2ヵ月間)は3~4回/週の頻度で行ない,その後は1~2回/週程度とする.
②眼窩上神経ブロック:眼窩上部痛が強いときは後頭神経ブロックと併用する.
③星状神経節ブロック:交感神経緊張状態がみられる場合は,1~2回/週の頻度で,後頭神経ブロックと併用する.
--
※「ペインクリニック治療指針」から抜粋