MCV
(平均赤血球容積)
MCV(平均赤血球容積)は,赤血球一つ一つの大きさを表します.
貧血の種類が判ります.
●参考値
・85~102%
▲高値
・多血症
・大球性貧血※
▼低値
・小球性貧血:特に女性の出血性貧血・(相対的)鉄欠乏性貧血
※ヘモグロビンの低下等の貧血所見が出る前に,大球性や小球性のみを示すことがあります.
◆大球性を示す疾患
・ビタミンB12・葉酸欠乏症:寄生虫症・胃や腸管の切除術後・薬剤性
・肝障害・甲状腺機能低下症
・網赤血球の比率が多いとき
・骨髄異形成症候群の一時期→末梢血液像が以上なら骨髄穿刺
貧血等,何かご不安があればすぐにお診せ下さい.
尚,MCV(fL) = Ht(%) x 10 / RBC(百万単位)の10の出自は,以下のとおりです.
MCV
= {Ht(%)/100(%)} (uL) / (RBC(百万個単位)x百万個
=Ht/RBC/100 (pL/個)
=Htx10/RBC (fL/個)
=Htx10/RBC (fL) ∵個の次元は0且つ定義済み
uL=μL=micro litter=10^(-6)=1mm^3
pL=pico litter = 10^(-12)
fL=femto litter= 10^(-15)
MCV erythrocyte mean corpuscular volume 平均赤血球容積