片頭痛
a.病態と神経ブロックの適応
片頭痛は発作性かつ反復性に起こる頭痛で,前兆の有無により2つに分類され,前兆有りの場合には,閃輝暗点,片側性の感覚異常などが先行し,頭痛の性状は拍動性で,嘔吐など随伴して数時間続き,ついで持続性の頭重感に変わり,そして眠気が出現して軽快する.このような片頭痛発作の全経過には1~2日間を要することが多い.
間欠期における頭痛発作予防としては,カルシウム括抗薬の塩酸ロメリジンなどが有効であるが,ストレスを避けた規則正しい生活が最も大事である.発作時は,エルゴタミン製剤(内服)やトリプタン製剤(内服,点鼻あるいは注射)を用いる.星状神経節ブロックは,頭蓋内外血管の異常収縮・拡張を正常化する目的で行なう.
b.神経ブロック治療指針
ア.発作間欠期
①星状神経節ブロック:1~2回/週の頻度で行ない,2~4週間を目安とする.
ィ.発作時
①星状神経節ブロック:1回/日の頻度で行なう.
②三叉神経第1枝ブロック,後頭神経ブロック,耳介側頭神経ブロック:星状神経節ブロックで不十分な場合には併用する.
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※「ペインクリニック治療指針」から抜粋