便秘

便秘は万病の元.難治性疼痛で悩む女性の半分以上が便秘です.便秘を治すと,痛みが治ることがままあります.それだけ便秘は体に影響があるのです.たかが便秘と放っておかず,2日以上出なかったすぐにご相談ください.

どんな症状?

お腹が張ったり,痛くなったり,気持ちが悪くなったり,その他いろいろな症状が出ます.

無症状が一番怖い

1,2日の便秘だとなかなか重要視されませんが,放っておくと上記のような症状が出てきます.

●何で気がつくの?

1週間以上の便秘はそのもので受診して下さい.便秘以外の症状で,自律神経失調症や冷えで痛みが出ると受診に繋がることがあります.

●放っておくと?

便が出ないだけでなく,いろいろな症状を伴います.体に毒がたまり,肌荒れや口内炎,その他の内臓を傷つけます.手足の血がお腹に回り,指先などが冷たくなる冷え性になります.そして冷えから神経痛がひどくなります.

自律神経失調症,めまいや吐き気や頭痛,なんとなく調子が悪い.気分的にいらいら,対人関係・生活がうまくいかないなど生活に不調が出てきます.女性の場合は,生理不順・月経困難症・不妊症の恐れも出てきます.重症化すると,血圧が上がり狭心症,心筋梗塞になることもあります.

どんな検査?

急性:おなかかぜや,食べ過ぎなどのきっかけがあるか調べます

慢性:胃腸そのものの働きやがんなど,また神経・ホルモンのバランスを調べます

急性・慢性問わず:お腹の診察が大切です.お腹のはりや痛み,腸の動きや音などを見ます

●血液や尿や便の検査

便に血が混じってるかどうか

ばい菌や寄生虫など

白血球やCRP炎症反応

●その他のアレルギー検査

貧血・肝・腎機能などの一般的なチェック

●画像検査

院内画像検査

レントゲン・エコー検査

院外画像検査

CT・MRI

●他の検査

内視鏡検査

●他の病気と副作用をチェック

検査は安心して診療できるようにするためのおまもりです.他の悪い病気がないか,副作用が出ていないかをチェックするのが第一の目的です.

どんな治療?

●一般的な生活改善

急性:絶食から復食をします.ポカリ・カロリーメイト・おかゆの順に.元疾患の治療をまず行います

慢性:がんなど怖い病気を確認しつつ,体全体のバランスを整えます.

運動中心の生活リズムと食事などのバランス.

●お薬

急性:元になる病気の治療.感染症であれば抗生薬

慢性:裏に隠れた体質や,慢性の病気の治療

急性・慢性問わず:緩下剤,酸化マグネシウム,乳酸菌の薬,排泄促進剤(センノサイド),漢方(朝子仁丸)

●注射

急性:栄養の点滴

●他の治療

生活のリズムが乱れるようなストレスが背景にありえます.これは習慣になっているので,周りの人と一緒に暮らし方を見直す必要があります.

診療のながれ

●しらべる

急性・慢性問わず:お腹の診察,血液や尿・便の検査

急性で重症の時・慢性:画像検査

●ととのえる

急性:数日~数週でよくなります

急性がこじれたり・慢性の時は下記のようになります.

2~4週ごと:血液や尿の検査などから,

1~2週ごと:症状や生活の様子から,生活改善の仕方やお薬を調整します.

●おちついたら

2~4週ごと:生活改善の確認とお薬.

2~4か月ごと:血液や尿の検査.

半年~毎年:院内画像検査・便検査/1~2年ごと:院外画像検査

他には?

体を動かして,体を中から温めましょう.

冷え性と便秘の悪循環がよくないです.

ほどほど,コツコツでだいじょうぶ

日々の生活をととのえ,コツコツと診療を続けていけばだいじょうぶです.