心臓神経症

心臓そのものに異常がないのに,胸の症状が出るのが心臓神経症です.

どんな症状?

胸がどきどきしたり,脈が乱れるなど不整脈に似た症状.息が切れたり,だるくなるなど心不全に似た症状.胸が痛くなったり,血の気が引くなど狭心症や心筋梗塞に似た症状等が出てきます.

●何で気がつくの?

胸の症状がひどいのに,健診でも病院でも正常と言われてしまいます.

●放っておくと?

症状がひどく,気が滅入って生活ができなくなります.

検査が正常だと年単位放っておくと,心臓の本当の病気になります.

どんな検査?

●血液や尿の検査

甲状腺ホルモンなど不整脈につながる項目

貧血・肝・腎機能などの一般的なチェック

●画像検査

院内画像検査

胸のレントゲン,エコー検査

院外画像検査

CT・MRI

●他の検査

心電図検査

●他の病気と副作用をチェック

検査は安心して診療できるようにするためのおまもりです.他の悪い病気がないか,副作用が出ていないかをチェックするのが第一の目的です.

どんな治療?

●一般的な生活改善

運動中心の生活リズムと食事などのバランス.

●お薬

β遮断薬

抗うつ薬

D2遮断薬

●他の治療

認知行動療法

診療のながれ

●しらべる

心電図・エコー検査・血液や尿の検査で心臓神経症を確定します.

異常がないことを言わないといけないので,たくさんの検査が必要です(参考;バードランド・ラッセルの証明の非対称性)

●ととのえる

2~4週ごと:血液や尿の検査などから,

1~2週ごと:症状や生活の様子から,生活改善の仕方やお薬を調整します.

●おちついたら

2~4週ごと:生活改善の確認とお薬.

2~4か月ごと:血液や尿の検査.

半年~毎年:心電図・院内画像検査

1~2年ごと:院外画像検査

他には?

のどに物が詰まったような感じがする梅核気(ばいかくき)と重なる時が多いです.

ほどほど,コツコツでだいじょうぶ

日々の生活をととのえ,コツコツと診療を続けていけばだいじょうぶです.