月経困難症
どんな症状?
月経に伴い,お腹や腰が痛み,吐き気やめまい不快感など自律神経症状がみられます.
時に気分の落ち込みや,意欲低下で生活が難しくなることもあります.
●無症状が一番怖い
実は月経困難症がでていても,(いつものいたみ疲れだ)と軽く片付けられてしまうことが多いです.
しかし,長年積み重ねると最後には重い症状がでてきます.
●何で気がつくの
いたみやつかれで気づけば軽症,ガマンし続け,生活が出来ない位までになって初めて気づくのは重症.
自律神経症状で気づくことが多いです.
●放っておくと
自分の生活が危ういだけでなく,気持ちがささくれて,相手を傷つけてしまい,その様子から自分も傷つく悪循環に陥ります.
どんな検査?
月経に伴う症状があることと,ご本人の生活が大変であることの物語だけで診断がつきます.
その裏に子宮筋腫やがんなどの体の病気が隠れていないか調べる必要があります.
●血液や尿の検査
貧血の検査・肝腎機能など一般的検査・ホルモンの検査
●画像検査
院内画像検査:エコー検査・レントゲン
院外画像検査:CT・MRI
●他の病気と副作用をチェック
検査は安心して診療できるようにするためのおまもりです.
他の悪い病気がないか,副作用が出ていないかをチェックするのが第一の目的です.
どんな治療?
●冷やさない
古来女性の大敵は冷えといわれています.
冷えることで血の巡りが悪くなり,自律神経が乱れ,ホルモンバランスも崩れ,いろいろな症状がでます.
加えて炊事・洗濯・動きやすい半袖・半ズボン姿など,冷えるような生活をせざるを得ないという問題もあります.
いずれにせよ,温める.少なくとも冷やさない工夫が第一です.
●便秘は大敵
便秘は万病のもと.
体は冷えるし,気分はイライラ.
便秘をしていたらどんな治療も効きません.
特に月経困難症では便秘は禁物です.
●一般的な生活改善
運動を中心とした規則正しい生活で基礎体温をUP.
温めるような食事や疲れたら休むことを心掛けましょう.
そして,家事を家族に代わってもらうなどの工夫とお願いする勇気も大切です.
●お薬
漢方薬・緩下薬・ホルモン補充療法・神経痛などにはブロック注射
●他の治療
必要に応じ婦人科と併診します
診療のながれ
診察の上,妊娠や閉経など周辺症状をみるものと,無月経に対処するものにわけます.
生活の状況をあらため,症状を悪化させる誘因を内輪にします.
気になることがある時には,予約日の間にもご受診ください.
●しらべる
週に1~2回の受診
●ととのえる
週1回の受診
●おちついたら
月に1・2回の受診
他には?
おばあちゃんの知恵袋などと申します.
ご自身のお母さん,おばあちゃんなどに経験談を尋ねるのも良いでしょう.
みんなが乗り越えること.大丈夫.
ほどほど,コツコツでだいじょうぶ
日々の生活をととのえ,コツコツと診療を続けていけばだいじょうぶです.