栃木で●ウィルス性肝炎●を着実に

ちいさなウィルスが元で,肝機能障害を起こすのがウィルス性肝炎です.A型から始まり,新しいウィルスが次々に見つかっています.その中で長くわずらい,脂肪肝,肝硬変,肝がんへと重症化するのはB型とC型です.一度かかると,例えウィルスがいなくなっても肝臓の遺伝子が変わってしまうため,一生発がんの危険が高まります.症状がなくても,定期的な受診と適切な医療が必要です.

肝炎 鑑別診断


どんな症状?

肝炎の症状に準じます.だるく疲れやすく,かぜが長引いたような症状が続きます.

●無症状が一番怖い

ウィルスにかかった初めの頃は,だるさなどの急性肝炎の症状がみられることが多いです.その後慢性化すると,全く症状がなくなり,気づいた時には肝がんになっているケースもあります.
中には急性肝炎の症状が見られず,いきなり慢性肝炎になることもあります.いずれにせよ,症状だけでは肝機能障害,肝炎の度合いが分からず,肝臓は沈黙の臓器と呼ばれます.

●何で気がつくの?

かぜが長引いたようなだるさや疲れなどの急性肝炎症状が現れます.時に白目が黄色くなる黄疸で気づくこともあります.
健康診断や他の病気で,血液検査をして偶然見つかる不顕性感染が多いです.

●放っておくと?

肝機能障害がひどくなり,だるくつかれやすく生活がままならなくなります.働きたいのに働けず,怠け者になったような気がして心がくじけます.うつ病やその他の病気を合併します.
肝臓そのものも脂肪肝,肝硬変,肝がんと回復不能になります.

どんな検査?

肝炎の検査に準じます.

●血液や尿の検査

血液のウィルスそのもの(ウィルス抗原)や免疫(ウィルス抗体)を精密に計ります.
腫瘍マーカー(AFP:アルファーフェトプロテイン,PIVKA-Ⅱ:ピブカⅡ)
貧血・肝・腎機能などの一般的なチェック

●画像検査

院内画像検査
エコー検査
院外画像検査
CT・MRI

●他の検査

腹腔鏡検査
肝生検

●他の病気と副作用をチェック

検査は安心して診療できるようにするためのおまもりです.他の悪い病気がないか,副作用が出ていないかをチェックするのが第一の目的です.

どんな治療?

基本的に肝炎の治療に準じます.

●一般的な生活改善

急性ウィルス性肝炎は絶食と安静,時に入院が必要です.
慢性ウィルス性肝炎は定期的な外来通院が必要です.
運動中心の生活リズムと食事などのバランス.

●お薬

抗ウィルス薬や治療補助薬以外は肝炎に準じます.

●注射

インターフェロン以外は肝炎に準じます.

●他の治療

肝がんの兆候があれば,なるべく早くその治療に移ります.
診療のながれ

●しらべる

血液や尿の検査でウィルス性肝炎を確定します.

●ととのえる

2~4週ごと:血液や尿の検査などから,
1~2週ごと:症状や生活の様子から,生活改善の仕方やお薬を調整します.

●おちついたら

2~4週ごと:生活改善の確認とお薬.
2~4か月ごと:血液や尿の検査.
半年~毎年:院内画像検査1~2年ごと:院外画像検査など.

他には?

ウィルスは遺伝子を傷つけ,発がんリスクは一生消えることはありません.かからないように予防することが大切です.

ほどほど,コツコツでだいじょうぶ

日々の生活をととのえ,コツコツと診療を続けていけばだいじょうぶです.